僕は高校生以降の学生時代に、勉強を放り出してしまったので一般常識レベルの数学や英語、歴史などの知識が自分には足りないと思っている。30代に入った頃から本屋で面白そうだと思った本を買い、ひたすら通勤や空いた時間に読んでいる。

特に世の中の動きはどうなっているのか非常に興味があるので、今回はタイトルの「世界と日本の見方」を知りたくてこの本を選んだ。

松岡正剛さんに関しては、今回の「17歳のための世界と日本の見方」のほかに「意心伝心-コトバとカラダのお作法」という田中民さんとの共著や、「知の編集術-発想と思考を生み出す技法-」という本を読んでいたこと、幅広く深い知識を持ったまさに"知の巨人"と呼ぶにふさわしい方が、17歳の若い人たちに講義を行った内容ということで非常に高い期待を持ってこの本を読んだ。

この本の概要

この本は、著者が1998年から帝塚山学院大学の教授に招かれ、一年生向けにしていた講義「人間と文化」をもとに編集した本だ。講義をもとにしているというだけあって、全編にわたって話しかけるような文章になっている。

目次は以下。

第一講 人間と文化の大事な関係

著者自身が長年取り組んでいる「編集」の説明と、現代における「関係性」の重要性を著者の個人的な体験を交えて説く。

第二講 物語のしくみ・宗教のしくみ

人間が生みだした文化の中でひとつの重要なフォーマットである、「物語」についての説明と、物語を持ったことで発展した宗教との関係。

第三講 キリスト教の神の謎

第二講の宗教における物語の利用をキリスト教をもとにして掘り下げた内容。
ユダヤ教の物語からキリストの登場、中世以降にキリスト教が行った物語の編集の流れを説明。

第四講 日本について考えてみよう

「日本らしさとは何か」を日本の神話にまで遡って話す。
自分を含めて日本人が当たり前として受け入れている感覚の源となる事柄を紹介している。日本のワビ・サビに関しても説明。

第五講 ヨーロッパと日本をつなげる

ヨーロッパのルネサンス、バロック時代と同時期の日本文化との比較と、全講義のまとめ。

目次と自分で書いた要約を読むと、これだけではあまりこの本の魅力が伝わらないなと思った。各講義の中にいろんな要素の説明があり、その要素が組み合わせられて多くの驚きがある。特に日本に関する講義の内容は、自分たちが何気なくしている振る舞いも、歴史の流れのなかで形成されていったものであると感じることができた特別な印象を自分の中に残した。

この本を読んで、次は同じく松岡正剛さんの「にほんとニッポン 読みとばし日本文化譜」を読むことにした。自分は日本について知らないことが多すぎると思ったからだ(知ろうともしていなかったことを反省)。

情報量が膨大なので、また何度か読み返すことになりそうだ。
読み返したくなる本はあまりないので、貴重な体験となった。


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