4月21日にプリンスが亡くなった。

プリンスの音楽を聴き始めて1年程度の僕だがショックだった。
その後、世界のミュージシャンが追悼のコメントを発表している状況が続き、プリンスの発表してきた音楽に関してどのようにその中に影響を与えてきたのかを知りたいと思っていた。

「そういえば、本屋で『プリンス論』ていうほんを見たことがあるな・・・」と思い出して購入した本がこの西寺郷太さんの「プリンス論」だ。

この本は、ミュージシャン・音楽プロデューサーである西寺郷太さんによる、自身が師匠と仰ぐ偉大なミュージシャンであるプリンスの足跡を記したヒストリー本である。
プリンスのデビュー前から、昨年の8月現在までのプリンスの歴史がまとめられている。

プリンスがその時代、その時代で発表した音楽がどのように世の中に受け入れられたか。
ミュージシャンである著者の、ミュージシャン視点でのプリンスの音楽の分析。
小学生の頃からプリンスの音楽に魅了されてきた(最初の印象は「めちゃくちゃ気持ち悪い!」だったらしい)、著者のプリンスへの愛が感じられる一冊になっている。

新書のサイズなので、ページ数も多すぎず僕のようなプリンス初心者にはちょうどいいヒストリー本となっている。

話は逸れてしまうのだけれど、この本を読んでプリンスのキャリアについてではなく印象に残っているのは、実は「終わりに」と題されたあとがきに書かれている内容だった。自分たちの音楽の受け入れ方について指摘されているからだ。

以下に一部を引用する。

小中学時代の僕が、プリンスの<アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ>や<パレード>をリアルタイムで聴いて、即座にはその素晴らしさを理解できなかったが、重ねて聴くたびにどんどん沁みていき、結果的に大好きになったという話は「プロローグ」にすでに書いた。
そのように「時間をかけ、徐々にその凄みを理解する」という音楽体験が、無限の楽曲をいとも簡単に聴くことができる恵まれた状況の今、明らかに激減しているのは残念だ。

ここ数年の自分を振り返ってみると、「分かりやすさ」を聞く音楽の基準にしていることがあるので身につまされる思いがした。音楽をじっくり読み解いていく楽しみを長い間、味わっていないのは確かだったからだ。
(音楽に対する楽しみ方以外に、音楽に対する自分の関心の度合いが薄れたことも原因かもしれないが。)

まずはプリンスの残した作品をじっくり聴いていこうと思う。すでに発表されている作品だけでも結構な量がある。


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